遺影写真は葬儀の際に祭壇に飾られ、多くの弔問客が目にして生前の故人の姿を思い起こす大切なものです。
お葬式が終わったあとも仏壇などに飾られ、ずっと手元に残るものということもあって、遺影に使う写真はどんなものにすればよいか迷っている人も多いのではないでしょうか。
遺影はどんな写真を選べば良いの?
基本的には、遺影はなるべくきれいな写真であればどんな写真でも大丈夫です。
故人が気に入ってた写真などがあれば、その写真を使っても良いでしょう。
ただし、ピントが合っていないボヤけた写真は修復することが難しいため、顔がハッキリと写っている写真を選ぶようにします。
撮影した時期は、なるべくなら最近のものを選ぶようにしますが、亡くなる前に病気をしていた場合などは元気な頃の写真を選ぶことも多くあります。
一般的に選ばれる写真は、正面、または少し斜めを向いている写真で、人柄が偲ばれるような写真が使われています。
表情については、昔は威厳をしめすためにギュッと口を結んで引き締まった表情をしたものがよく使われていましたが、今は微笑んでいる自然な表情のものが使われることが多くなっています。
また、以前は遺影といえばモノクロの写真を使うことが多かったですが、最近ではカラー写真が主流になってきています。
遺影写真を選ぶときのポイント
- なるべく最近撮影したもの
- 正面、または少し斜めを向いているもの
- 顔にきちんとピントが合って、ハッキリと写っているもの
- あまりかしこまっておらず、微笑んでいる自然な表情のもの
遺影にふさわしい写真にするために加工が必要な場合もありますが、通夜が始まる前までに用意しなければならないので、なるべく早く写真を選んで葬儀屋に依頼するようにします。
どの写真にすればよいか迷った場合は、親戚の意見を聞いてみたり、葬儀屋の担当者に聞いてみるのも良いでしょう。
案外、故人とずっと一緒にいた家族よりも、たまにしか会わなかった人や故人と会ったことのない人の方が客観的な視点で良い写真を選べたりします。
写真の加工について
遺影に使う写真は葬儀屋に渡して、背景や故人以外の人物などの不要な部分を消してもらうことができます。
それ以外にも、写真の色を調整してもらったり、カラー写真をモノクロにしたり、着ている服を別のものに差し替えてもらったりすることもあります。
下記のような加工も場合によっては可能なことがあるので、必要であれば相談してみると良いでしょう。
- メガネを消してもらう
- カメラ目線にしてもらう
- 髭を消してもらう
- シワを消してもらう 等
写真のサイズについて
遺影写真は一般的には四切サイズという横254mm、縦305mmの大きさに引き伸ばして使用されます。
使いたい写真が集合写真などで故人が小さく(遠くに)写っている場合には、引き伸ばした際にボヤけた印象になってしまいますので注意が必要です。
できれば1人で写っているもの、多くても3、4人程度までのもので人物が大きく写っている写真を選びます。
デジカメや携帯などで撮影したデジタルデータの場合は、画素数が低い場合にもぼやけてしまいますが、最近のデジカメやスマートフォンであれば画素数はじゅうぶん高いので問題ないでしょう。
印刷された写真であればそのまま葬儀屋に渡して遺影を作成してもらいます。
デジタルデータの場合はCD-RやUSBなどで、もしくはメール添付したものでも可能なところもあります。